海外のサックスのメーカーではセルマーは外せないですね。クラシックからジャズまで世界中のプロミュージシャンが愛用し、歴代モデルの中で、マーク6、マーク7などアメリカで組み立てをしていたモデルはビンテージサックスの代表として、今でも状態の良いものを世界中のプレイヤーやコレクターが探しまわっています。
1.セルマーの歴史と魅力
ビンテージ・サックスの代名詞: セルマーはビンテージ・サックスの象徴と言えるでしょう。特に1954年発売の「マーク6」は、その音楽的、機能的な革新モデルとして今なお、人気です。
音の特徴: セルマーの過去モデルは、現行モデルよりも面白さがあるとされています。以下に、歴代セルマーの音の特徴を簡単に紹介します。
オールド・サックス期: 1940年以前のモデルは、優しく知的な音色を持っています。耳に圧倒的に優しい音色で、現代のどのメーカーのサックスでも代用できない個性があります。MODELE22、MODELE26、CIGARCUTTER等が有名です。
ビンテージ・サックス期: 「ザ・ビンテージ」とも言われるこの時期のセルマーは、深く渋く、ダークな音色が特徴です。全てのサックスの基準となる音色と言えるでしょう。具体的にはBALANCED ACTION、SUPER BALANCED ACTION、MARKⅥ、MARKⅦが有名です。
現代セルマー初期: スーパー・アクション80からジュビリー前のモデルは、明るく、倍音の効いた音色を持っています
2,アメリカンセルマーの特徴
音抜けと鳴りの良さ: アメリカンセルマーは、フランスより敢えてアメリカでアセンブリーを委託したもので、ラッカーの塗装方法が緩く、剥げ易い、キーの開きが狭いなど、即興で速いパッセージを要求されるジャズマーケット向けに設計されており、音抜けが良く、鳴りが良い特性を持っています。いわゆる、アメセルMARK6はシリアル番号の違いで仕様や音質が変わるため、憧れのミュージシャンの音色を求めて、近しいシリアル番号で状態の良いものが特に新規です。
まとめ
セルマーサックスは、現在もシュプレームという最新のモデル発売し、クラシックからジャズまで幅広く展開されている世界ブランドの一つです。ビンテージサックスを探す方は必ずと言って良いほど、アメセルは注目されています。
世界レベルでもアメセルMARK6あ人気ですが、ここ5年の間に流通量は減ってきており、状態の良いものを見つけるには信頼できるお店や関係者の声が重要だと思います。
私が過去、所有していたモデルは、アルトサックスSA80(初めてのセルマーサックスでした)、アルトサックスアメセルMARK6(5ディジット)、アルトアメセルMARK6(144千番台)。アルトアメセルMARK6(220千番台)、アルトサックスセリアⅢスターリングシルバー、テナーサックスSA80、ソプラノサックスフラセルMARK6等、ビンテージサックスから現在ものまで数々のものを演奏してきましたので、それなりにモデル毎の特徴は判ります。